愛知県の散骨業者【ご縁道】が行う、散骨の流れと散骨プランを詳しく解説
少子超高齢や核家族化が進む現代では、お墓の継承は難しくなってきており、散骨を検討される方が増えてきました。今回は、散骨がどのような流れで、海の上では、どのようなことが行われいるのでしょうか?散骨当日の様子を具体的に解説していきますね。
散骨にかかる所要時間は、散骨の量や参列者によって変わってきますが、だいたい1時間ぐらいです。
- 出航→散骨ポイントまで 15分~20分
- 散骨セレモニー 約20分
- 散骨ポイント→帰航 15分~20分
散骨セレモニーの流れ
- 出航場所へ集合
- 散骨ポイントへ向かって出航
- 散骨ポイントに着いたら、黙祷・合掌
- 自然に還る散骨
- 散骨後、献酒と献水で海を清めます
- 散骨の最後に献花
- 散骨した場所を旋回
- 汽笛を鳴らし、帰航します
出航場所へ集合
散骨の当日は、「マリーナ」で、待ち合わせをして船に乗ります。マリーナには、駐車場がありますので、お車でお越しいただくことができます。ロビーでお会いしましたら、船までご案内いたします。
散骨の所要時間は1時間程です。船内にもトイレはありますが、事前に済ませておくと安心ですね。
マリーナでの注意点は、服装や持ち物、大きな声での会話です。散骨は「節度のある範囲で」という、常識の範囲で認められている供養です。マリーナは、釣りなどを楽しむ方もお使いになられるスペースですので、喪服姿や遺影を持ち歩くなど周囲の方から、「供養」の様子がわからないようにしなければいけません。服装は、カジュアルな服装に、スニーカーなど滑りにくい靴(乗船中は素足でも可)がよいです。
また、会話でも「これから、散骨をしにいくんだ~!」など注意が必要です。特に小さいお子様は、船に乗る前はワクワクして声が大きくなってしまうことがあります。お気持ちはわかりますが、船に乗るまでは我慢していただかなければなりません。
このようにマリーナを使用する他者が不快に思わないように周囲に気を配る必要があります。
「節度のある範囲で」を詳しく書いた記事はこちらです。
散骨ポイントへ向かって出航
桟橋を歩いて、船までご案内します。船に乗る際は、必ず、ライフジャケットを着用します。(ライフジャケットはこちらでご用意いたします。)小さいお子様用もありますので、ご安心くださいね。船に乗ったら、後方のデッキか船内で座って、散骨ポイントまで向かいます。天気が良い日は後方のデッキが風も当たって気持ちがいいです。
準備が整い、いよいよ出航です!
伊勢湾沖の散骨のポイントまで、約15分から20分です。セントレア空港があり飛行機の離着陸が真下から見えますよ。機長の表情がわかるぐらい近くを通りすぎます。圧巻ですよ!
散骨ポイントに着いたら、黙祷・合掌
15分ほどで、散骨ポイントに到着です。
船酔いが心配の方も「この距離なら大丈夫!」といわれるぐらい、ストレスを感じずにたどり着きますので、あまり心配はいりません。念のため、船に乗る前に船酔いの薬を飲んでおくと安心ですね。
散骨のポイントに到着したら、船のエンジンを止めます。海の上は、静かで心が穏やかになります。黙祷や手を合わせて、故人のために静かにお祈りをしましょう。
他の船が近くを通ると引き波(船が通った後に起きる波)などで船が揺れることもあります。その際は、注意を促しますので、船につかまって、波が通りすぎるのを待ちます。
自然に還る散骨
それでは、散骨を行っていきましょう。
すでに粉骨(パウダー化)した遺骨をお一人ずつお渡しいたします。順番に海に還していきましょう。散骨する時は、なるべく水面近くで撒きます。上から撒いてしまうと風によって、遺骨が舞うことがあります。船の側面から手を伸ばして、水面近くでそっと、撒いていきます。静かに海に溶けこんでいく様子をご覧ください。
散骨中は、船内スピーカーより音楽(オルゴール音など)を流して故人をお送りします。当日、故人が好きだった音楽のCDをお持ち頂く事も可能です。
遺骨が入っていた紙袋は水溶性で水に溶けます。散骨し終わったら、袋も海にいれます。
散骨後、献酒と献水で海を清めます
献酒用のお酒と献水用の水をご用意いたします。生前お好きだったお酒や飲料をお持ちいただくことも可能です。ただし、赤ワインなど色の濃い飲料は船体に色素が付着することがありますのでご遠慮下さい。
散骨の最後に献花
最後は、献花します。
水面に広がる色とりどりの花は、とても美しく、散骨のイメージ映像として印象に残る光景です。お花は自然に還らないラッピングなどは外して海に手向けますので、花びらを一つ一つ茎から外したものを用意いたします。故人が好きだった花など希望の花がある場合は、ご自分で用意されてもよいかもしれません。庭木の手入れをしていた故人のために、庭で咲いていた花を摘んで来られる方もいらっしゃいました。
散骨した場所を旋回
散骨終了後、散骨した場所を中心に船が旋回をしてから帰航します。
旋回している間が、その場を離れるまでの最後のお別れの時間となります。旋回中は、静かに海を見て静かに過ごし、最後のお別れをします。水面に浮かんだ花びらがどんどん離れていくように、故人も海流に乗って、新たな旅に出ていくようです。
旋回する回数は、ゆっくり1周します。その時の海況によって旋回が困難な場合もありますので、最終的には船長の判断になります。船の左側から散骨をした場合は左回り、など状況に合わせて方向を変える場合もあります。
汽笛を鳴らし、帰航します
散骨ポイントを旋回しながら、船長が汽笛を鳴らします。船が汽笛を鳴らしながらその場を離れると、いよいよお別れです。汽笛の音は、神聖な雰囲気になります。
マリーナまで行きと同様、15分から20分です。桟橋に到着したらライフジャケットを脱いで、船の前で記念撮影をされる方もいらっしゃいます。マリーナのロビーで、解散となります。
散骨の注意点
一番注意することは、「船は停まると揺れる」ということです。船の大きさやその日の海況によりますが、散骨ポイントで停泊すると、走行している時よりも揺れを感じます。散骨ポイントでいろいろなことを行うのが難しかったり、時間がかかって船酔いしてしまう危険性もあります。対策としては、出航前に散骨する順番を参列者で決めておくとスムーズです。
散骨の代表的なプランをご紹介
散骨といってもさまざまなスタイルがありますので、最適な方法を検討するための参考としてくださいね。
①チャーター散骨
船を一隻貸し切るもっともポピュラーなスタイルです。出航から帰航まで、海域にもよりますが、1時間から2時間くらいのことが多いです。散骨ポイントに到着するまでは、船内やデッキで自由にくつろいで過ごし、散骨ポイントに着いたら、黙祷散骨、献花など一連のセレモニーで故人を海に還します。船に乗船できる最大人数は船の大きさによるため、事前に確認をしておきましょう。大きめの船で、揺れない海域を運行する場合は、散骨ポイントに到着するまでの間に、献花式などお別れのセレモニーや法要などの儀式を行う場合もあります。
②合同散骨
一度に数組の遺族が乗船し、乗り合いで行う散骨スタイルです。あらかじめ出航日時が指定されていますが、船を一隻チャーターするよりは、費用が安く抑えられるというメリットがあります。散骨ポイントまでのセレモニーは、一組ずつ行うケースと、合同で行うケースがあります。
ご縁道では、一組のご遺族の方をしっかりサポートするため、合同散骨は行っておりません。費用が安くなるかもしれませんが、数組と一緒だと気が散ってしまいます。
③代行(委託)散骨
依頼者が散骨に立ち会わず、遺骨を預けて散骨を依頼する方法です。船に乗らずに代行散骨を選ぶ方には、船に乗れないさまざまな事情があります。船や海が苦手という方もいれば、高齢で体力的に自信がないなどという方もいます。散骨する海から離れた場所に住んでいるため、行くことが出来ないという方もいます。
また経済的な理由ということも多いです。故人の遺骨に対して、「預けるので後はよろしく」というような大変ドライな価値観を持っている人もいますが、「本当は自分も一緒に船に乗って見送りたいけど」と、遺骨を手放すことに何らかの感情を示す方も多くおられます。
代行散骨を選ぶ方には、桟橋までのお見送りをご案内したり、出航前に電話をいれて、たとえ船に乗らないとしても散骨当日には故人のことを思い、故人が海に還る時間には手をあわせていただくなど、できるだけお見送りに参加していただくように努めています。
散骨のまとめ
散骨がどのような流れで、海の上では、どのようなことが行われているか、お分かりいただけたでしょうか。散骨としてやることは、お子様でもやっていただける、とても簡単なことです。
注意事項は、「海の上」という安全性と「節度ある範囲で」という点です。海の状況は、船長が一番詳しく、また責任を持っています。船長の指示に従って、安全に故人をお送りしましょう。