愛知県で身寄りのない【独身者(お一人様)】の供養(永代・散骨)には死後事務委任を活用しよう!
近年、「身寄りがいなくて、葬儀や入るお墓がない」と、お墓や供養(埋葬)について不安を持たれる、独身者(お一人様)が増えています。現代の日本は価値観が多様化し、未婚者が多く、離婚してひとりになる人も少なくありません。
厚生労働省『人口動態統計』によると年間20万件を超える離婚が成立しているそうです。1日約548件。47都道府県で約12件/日。十分あり得る数字で、リアルに感じますね。
「リコカツ」というドラマも放送され、公式ページの『はじめに』には「離婚自体が珍しくなくなった今の時代、離婚は『不幸』なものではなく、幸せになるためのポジティブな一歩と捉えられるようになってきた。」と書かれています。
金曜ドラマ『リコカツ』|TBSテレビ
離婚活動、はじめました。
https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/
この様に価値観はどんどん変化していき、その影響はお墓への価値観も多様化させています。代々続いてきたお墓を相続していくのは難しくなっていき、「自分のお墓はどうするのか」という問題に直面していきます。
独身者(お一人様)のお墓の問題は、大きくこの2つです。
- 先祖代々のお墓をどうするか?
- 自分のお墓をどうするか?
①先祖代々のお墓をどうするか?
まず、1つ目の問題はすでにある「先祖代々のお墓をどうするか?」ということです。今あるお墓は、身寄りがいないと、無縁墓になります。誰も墓守しなくなったお墓は、雑草が生い茂り、荒れ果てていきます。墓石や外柵等も崩れて周囲に危険が及びます。先祖代々のお墓をどうするかという課題は、高齢者や独身者(お一人様)が抱える大きな問題です。
②自分のお墓をどうするか?
2つ目の問題は「自分のお墓をどうするか?」ということです。自分の死後、遺骨はどこに納まり、誰が供養してくれるのでしょうか。独身や子どもがいないなど、身近に頼れる身寄りがいない独身者(お一人様)は事前に考えておくことが大事です。
独身者(お一人様)が抱える “お墓の問題” を解決する方法
独身者(お一人様)が抱える “お墓の問題” を解決する方法について見ていきましょう。
先祖代々のお墓を「墓じまい」する
今はあるお墓は墓じまいしましょう。墓じまいとは、今あるお墓(墓石)を撤去し、墓地を返還する。墓地に埋葬されていた遺骨は他の墓地に移す、あるいは永代供養や散骨をして供養することをいいいます。継承者がいなければ無縁墓になってしまうので、自分の代でしっかりと墓じまいする必要があります。遺骨は永代供養か散骨をされる方がほとんどです。
自分の供養(永代・散骨)を選ぶ
独身者(お一人様)の供養には、次の4つがあります。1~3は永代供養といって、お寺や霊園が遺骨を預かり、永代にわたって供養してくれる埋葬方法のことです。散骨は、墓石等の墓標がなく、自然に還るので永続的な管理は不要です。
- 永代供養の個人墓
個人墓とは、一人だけで入るお墓のことです。永代供養の一種であり、一定の契約期間が終わると合祀墓(ごうしぼ)移されます。 - 永代供養の合祀合葬墓
合祀合葬墓とは、個人墓と違って、骨壺から焼骨を取り出し、他の人のご遺骨と一緒にする埋葬方法です。 - 樹木葬
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木をシンボルとするお墓です。桜や紅葉、ハナミズキなどのシンボルツリーの周りに遺骨が埋葬されます。 - 海洋散骨
海洋散骨とは、遺骨を粉末化して、海に撒く葬法のことです。「自然に還りたい」「思い出の場所で眠りたい」という希望が叶えられます。自然に還るため、墓標などが残らないという点で、お一人様に選ばれます。
これら4つの埋葬方法は、お墓を継承する人がいない、独身者(お一人様)でも墓守を必要としないので安心です。自身の希望に合わせて選ぶとよいですね。
実際に墓じまいをして、散骨された方の事例はこちらです。代行散骨の様子もわかります。
独身者(お一人様)は「生前契約」が大事!
自分のお葬式やお墓について、生前のうちに決めて契約しておくことが大事です。なぜなら、自分の意思(希望)が叶えられるからです。お葬式の規模や誰に声をかけるか、お墓はどこになるのか、など自分の意思をしっかりと伝えておくと安心です。
生前契約をする上で大切なこと
1番の心配は生前に契約したにもかかわらず、希望が叶わないということです。生前契約をする上で、葬儀の内容や供養の方法を詳細に決め、「費用の支払い方法」を明確に定めることが大切です。次のことをしっかり確認しておきましょう。
- 更新や解除の条件
どんな葬儀にしたいかは、変わることがあります。そのため、後から内容の見直しや更新ができるか、また解約の自由があるかを確認しておきましょう。 - 執行人(受任者)は誰か
契約にあたっては、葬儀の執行人を決めて、その人に同意してもらう必要があります。契約をしっかり遂行してくれる、信頼できる人を「執行人」に指定しましょう。
独身者(お一人様)は「死後事務委任」を利用しよう!
死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)とは、自分が亡くなったときに死後の手続きをしてくれるよう、生前のうちに依頼しておくものです。人が亡くなると、さまざまな事務が発生します。
- 死亡届や役所への各種手続き
- お通夜やお葬式の手配
- ガスや電気の停止
- クレジットカードの解約
- SNSやウェブサービスの解約・削除申請
- 介護施設や病院代の清算
- 年金や健康保険の資格抹消手続き
- 遺品整理(自宅の片付け) など…。
こうした、死後の事務は親族が行うものですが、身寄りのない方には死後の手続きをしてくれる人がいません。死後事務委任契約では、自分が亡くなったとき「誰に連絡するのか」「お葬式やお墓はどうするのか」「遺骨はどう埋葬・供養するのか」「自分のペットは○○さんに引き継いでほしいのか」といった内容を自由に決めておくことができるのです。
遺言書で実現できない希望を叶えるのが「死後事務委任」
自分の意思を託すものに「遺言書」がありますが、遺言書は「遺産を誰に譲るか」など、財産継承に関することしか記載できず、お葬式やお墓の希望を書いても、法的に効力を持たせることができません。こうした遺言書では実現できない希望を叶えるものが「死後事務委任契約」です。死後事務委任契約を結んでおくことで、身寄りのない独身者(お一人様)のお墓の不安を解消し、安心して最期を迎えることができます。
死後事務委任だけを作っておいても財産承継の部分については対応できませんし、遺言だけ書いても死後事務については任せることができません。なので、自分の死後のことをすべて決めておくのなら、「遺言公正証書+死後事務委任契約公正証書」という2つの公正証書を残しておくとよいですね。
受任者になれる人
死後事務委任契約では、死後の手続きを依頼する「受任者」を決めます。受任者になれる人に制限はありませんが、トラブルなく契約を遂行するためにも、「身元保証会社」「弁護士」「司法書士」「行政書士」などの専門家に依頼するのがよいでしょう。ご縁道でも、弁護士と提携して、死後事務委任の受任者になり、最期のご希望を叶えるお手伝いをしております。
独身者(お一人様)のお墓や供養(永代・散骨)のまとめ
独身者(お一人様)のお墓は、永代供養や散骨を選ぶと、継承者がいなくても安心です。また、頼れる身寄りがいない方は、死後の手続きをスムーズに遂行するためにも「生前契約」や「死後事務委任契約」を利用してみるとよいです。なんと言っても、専門家への早めの相談がカギだと思います。早い方が選択肢も多く、また考える時間も取れます。もし、身寄りがいない場合やお一人様の可能性を感じた時に一度、相談しておくと、万一の備えになります。最期に自分の意思(希望)が叶うことが1番ですよね。
ご縁道でもサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。